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ギター録音に必要な機材は?初心者向けセットアップ完全ガイド

自宅でギターを録音したいけど、どんな機材が必要なのか、何から揃えればいいのか迷っていませんか?「とにかく安く始めたい」「でも質の良い音で録音したい」という悩みは、多くのギタリストが経験します。実は、ギター録音に必要な機材は意外とシンプルで、予算に応じて段階的に揃えることができるんです。

この記事では、プロの音楽制作現場で使われている知識をもとに、ギター録音に本当に必要な機材と、初心者が陥りやすい失敗を解説します。記事を読み終わったとき、あなたは自分の予算に合った機材選びができるようになり、実際に高品質なギター音源を録音する準備が整っているはずです。

ギター録音に必要な基本機材とは

ギター録音は、思っているより複雑ではありません。基本的には以下の4つのカテゴリーの機材があれば十分です:

【オーディオインターフェース】 — これがギター録音の入り口です。ギターの信号(アナログ)をコンピューターが理解できるデジタル信号に変換する装置で、USB接続するだけでセットアップが完了します。価格帯は5,000円~30,000円程度で、初心者なら10,000円前後のモデルで十分実用的です。

【マイク】 — ギターアンプをマイクで収音する場合に必要です。ただし、後述する「ダイレクト録音」なら不要な場合もあります。

【ケーブル】 — ギター、インターフェース、スピーカーを接続するのに使います。質の良いケーブルは音質に影響するので、意外と重要です。

【モニタースピーカーまたはヘッドホン】 — 録音した音を確認するために必須です。パソコン付属のスピーカーでは音質が不正確なため、正確な音の確認ができません。

意外かもしれませんが、ギター本体とパソコンがあれば、これら4つ以上の投資は最初は必要ありません。

ギター録音の2つの方法を理解する

ギター録音には大きく分けて2つの方法があり、どちらを選ぶかで必要な機材が変わります。

方法1:アンプをマイクで収音する(アンプ・マイキング)

ギターアンプから出ている音をマイクで拾って録音する方法です。アンプの音色そのものを活かせるため、ギター本来の表現力を最大限引き出せるのが特徴。プロのスタジオ録音ではこの方法が標準です。

ただし欠点としては、マイク、スタンド、アンプが必要になるため、初期投資が高くなること。また、アンプの音量を出さなければならないため、防音対策が必須になります。

方法2:ギターをインターフェースに直接つなぐ(ダイレクト録音)

ギターをオーディオインターフェースのHIGH-Z(ハイインピーダンス)入力に直接接続し、パソコン内のアンプシミュレーターソフトを使って音を作る方法です。

このアプローチの最大のメリットは、機材が少なくて済み、防音対策がほぼ不要な点。マイクやアンプスタンドが不要なため、セットアップが手軽です。DTM初心者の多くはこの方法から始めています。

初心者向けのギター録音セットアップ(予算別)

予算10,000~15,000円コース(最小限構成)

  • オーディオインターフェース(10,000円前後)
  • ギタケ(シールドケーブル)(2,000円)
  • ヘッドホン(パソコンやスマートフォン用のものがあれば流用可)

このセットなら、付属のアンプシミュレーターやDAW(Digital Audio Workstation)のプラグインを使ってダイレクト録音が可能です。ただし、ヘッドホンは別途購入した方が音質を正確に判断できます。

予算30,000~50,000円コース(基本的で実用的な構成)

  • オーディオインターフェース(20,000円程度)
  • モニタースピーカー(15,000~25,000円)
  • ギタケ(2,000円)
  • XLRケーブル(マイクとインターフェースを接続する場合)(2,000~3,000円)

このレベルになると、音質が格段に向上します。モニタースピーカーがあることで、録音した音が実際にどう聞こえるのかを正確に判断できるようになります。

予算70,000円以上コース(プロに近い構成)

  • 中級~上級グレードのオーディオインターフェース(40,000~60,000円)
  • コンデンサーマイク(15,000~30,000円)
  • マイクスタンド・ショックマウント(5,000~8,000円)
  • ポップガード(2,000円)
  • モニタースピーカー(20,000~40,000円)

この構成なら、アンプマイキング方式での本格的な録音が可能になり、スタジオレベルの音質を実現できます。

ギター録音で陥りやすい失敗と対策

失敗1:機材の「数」を揃えようとする

多くの初心者が犯す失敗は、「あれも必要、これも必要」と機材を増やしすぎることです。実際には、質の良い基本機材3~4個で、プロレベルの録音は十分可能です。むしろ機材を増やすより、既存の機材を使いこなす方が重要です。

失敗2:オーディオインターフェースをケチる

予算が限られていると、インターフェースを最安値で選びたくなりますよね。しかし、ここは投資する価値があります。なぜなら、インターフェースが音質を左右する重要な要素だからです。最低でも10,000円以上のモデルを選ぶことをおすすめします。

失敗3:ヘッドホンやスピーカーをないがしろにする

多くの初心者が、「とりあえずパソコンのスピーカーで大丈夫」と考えがちです。ですが、正確な音質の確認ができず、後から「音がおかしかった」ということになります。モニター環境(ヘッドホンまたはスピーカー)への投資は、長期的には必ず回収できます。

成功するギター録音のコツ

コツ1:「ダイレクト録音 → アンプマイキング」の段階的進化を考える

最初はダイレクト録音で始めて、経験を積んでからアンプマイキングに移行する。このアプローチなら、無駄な投資を避けられます。

コツ2:付属ソフトの機能を使い倒す

オーディオインターフェースに付属するDAWやアンプシミュレーターは、無料だからと侮るなかれ。プロの制作現場でも使われているレベルのツールが多いです。最初は付属ツールだけで十分です。

コツ3:ケーブルの質にこだわる

意外と重要なのがシールドケーブル。安いものはノイズが多く入ります。3,000円以上のケーブルなら、ノイズを大幅に減らせます。

コツ4:定期的にテスト録音をする

新しい機材を導入したら、まず短いテスト音源を録音して、納得いくまで音質を確認しましょう。本格的な録音の前に、設定の最適化ができます。

まとめ

ギター録音に必要な機材は、思っているより少なくてシンプルです。重要なのは「最小限の質の良い機材を揃える」ことで、初心者なら15,000~30,000円の投資があれば、十分な品質の音源が作れます。

具体的なアクションプランとしては:

  1. 予算を決める(15,000円、30,000円、50,000円など)
  2. ダイレクト録音とアンプマイキングのどちらから始めるか決める
  3. オーディオインターフェースを選ぶ(ここが最優先)
  4. 付属ソフトで試してみる(すぐに追加投資は考えない)

焦らず、段階的に機材を揃えていくことが、最終的には満足のいくギター録音環境を作るコツです。あなたの音楽制作が成功することを応援しています。

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