オーディオインターフェース 選び方 2025
2025年版|オーディオインターフェース選び方完全ガイド〜初心者が失敗しない5つのチェックポイント
DTMを始めたいけど、オーディオインターフェース選びで困っていませんか?「結局どの製品を選べばいいの?」「必要な機能がわからない」「予算の目安は?」こうした疑問は、これからDTMを始める多くの人が抱える悩みですよね。
オーディオインターフェースは、パソコンと楽器やマイクを接続する重要な機材です。選び方を間違えると、後で後悔することになりかねません。しかし正しい選び方さえ知っていれば、自分の予算と用途にぴったり合った製品が見つかります。
この記事では、10年以上DTM制作に携わってきた筆者が、2025年最新のオーディオインターフェース選びのコツを具体的に解説します。記事を読み終わるころには、自分に最適な製品を自信を持って選べるようになっていますよ。
オーディオインターフェースとは?選ぶ前に知っておきたい基礎知識
オーディオインターフェースは、パソコンと楽器やマイクをつなぐ変換機です。もう少し詳しく説明すると、楽器やマイクの音をアナログ信号としてキャッチし、パソコンが理解できるデジタル信号に変換する役割を担っています。
「でも、なぜパソコンの内蔵オーディオじゃダメなの?」と思う方もいるかもしれません。パソコン内蔵のオーディオ機能は、あくまで日常の音声通話やスピーカーからの再生が主な目的。DTMで必要な音声入出力の品質や低遅延性能には到底及びません。高品質な音声録音や、マイク・ギター・キーボードなど複数の楽器を同時に接続したい場合、オーディオインターフェースは必須と言えます。
2025年現在、初心者向けのシンプルなモデルから、プロ仕様の多機能モデルまで、数百円程度の価格帯幅があります。だからこそ、自分の用途と予算を明確にして選ぶことが重要なのです。
オーディオインターフェース選びの5つの重要ポイント
ポイント1: 入出力の数を確認する
まず最初にチェックすべきは、入力端子と出力端子の数です。これが「自分の用途に対応できるか」を判断する最も基本的な指標になります。
初心者の方なら、最低限以下の構成があれば十分です:
- 入力: マイクまたはギターを接続するためにXLR/フォーン端子が最低1系統
- 出力: スピーカーとヘッドホンを同時使用したいなら、出力が2系統以上
例えば、ボーカル録音やギター弾き語りの配信をメインに考えている方なら、入力1系統で足ります。一方、バンド演奏の多重録音を考えているなら、入力が4系統以上ある製品を選んだほうがストレスなく作業できます。
【重要】端子の種類も確認してください。XLR(キャノンコネクタ)はプロ用マイク対応、フォーンプラグはギターやキーボード対応、USB-Cはデジタル接続です。自分の楽器やマイクがどの端子に対応しているかを事前に調べておくと選びやすいですよ。
ポイント2: レイテンシー(遅延)の低さを確認する
オーディオインターフェースを選ぶとき、**レイテンシー(入力から出力までの遅延時間)**は極めて重要です。これが大きいと、マイク入力時に自分の声がヘッドホンから遅れて聞こえたり、ギター演奏時にタイミングがズレたりして、かなりストレスになります。
一般的に、レイテンシーが5ms(ミリ秒)以下なら実用的、10ms以下なら許容範囲、15ms以上だと多くのユーザーが「遅さを感じる」と言われています。
製品のスペック表には「バッファサイズ」という項目があり、これが小さいほどレイテンシーが低くなります。2025年の優良製品なら、ほとんどが5ms以下の低遅延を実現しているので、この点ではあまり心配する必要はありませんが、格安製品の場合は念のため確認しておくとよいでしょう。
ポイント3: サンプリングレートと対応DAWをチェック
オーディオインターフェースが対応するサンプリングレート(音のデータ量)も重要です。
- CD音質: 44.1kHz/16bit
- 高音質: 48kHz/24bit(映像編集や配信向け)
- ハイレゾ: 96kHz/24bit以上(音楽制作向け)
DTM初心者なら、最低でも48kHz/24bit対応があれば十分です。実際、YouTubeへのアップロードなら48kHz/24bitで全く問題ありません。
同時に、自分が使うDAW(音楽制作ソフト)に対応しているか確認しましょう。Logic ProやStudio One、Ableton Liveなど、ほとんどのDAWは主要なオーディオインターフェースに対応していますが、マイナーな製品だと対応していない場合があります。購入前にメーカーの公式サイトで確認するひと手間が、後々の大きなトラブルを防ぎます。
ポイント4: 予算に応じた選択肢を理解する
オーディオインターフェースの選び方は、予算帯で大きく分かれます。
5,000円~10,000円帯(入門モデル) シンプルな構成で、マイク1本とヘッドホン出力があれば足ります。ボーカル録音やポッドキャスト配信などシンプルな用途向け。
10,000円~30,000円帯(標準モデル) 入力2~4系統、ヘッドホン出力も充実。ギタリストやビートメイカーなど、複数楽器の同時録音に対応。初心者から中級者の定番価格帯です。
30,000円以上(プロ仕様モデル) 豊富な入出力、プリアンプ搭載など、プロスタジオレベルの性能。複数のバンドメンバーでの同時録音や、本格的なレコーディングを考えている方向け。
正直なところ、初心者は10,000円~20,000円帯から選ぶのがおすすめです。この価格帯なら、信頼できるメーカーの製品が揃っており、後々ステップアップするとしても「持っていて損がない」スペックを備えています。
ポイント5: ドライバーのサポート状況を確認する
最後に見落としやすいのが、ドライバー(パソコンとの通信ソフト)のサポート状況です。
パソコン(MacやWindows)のOSがアップデートされると、古いドライバでは接続できなくなることがあります。2025年現在、WindowsはWindows 11が主流で、MacはApple Siliconチップ搭載機への対応が重要です。
購入前に、メーカーの公式サイトで「最新のOS(Windows 11、macOS 14以上など)に対応しているか」「サポート期間は明記されているか」をチェックしておくと安心です。大手メーカーなら通常3年以上のサポートがありますが、中小メーカーは不安定な場合もあります。
よくある失敗パターンと、成功するための3つのコツ
失敗パターン1: スペック優先で、実際の使い方を考えていない
「24本の入力系統がある!」という高性能さに惹かれて高額な製品を買ったのに、実際には必要なのはマイク1本だけ…こうした失敗は本当に多いです。
成功のコツ: 購入前に「今後1年間で具体的にどんな音声・楽器を録音するのか」を書き出してみてください。今は不要でも、半年後に必要になりそうなら、そのぶん多めに入力を確保するといった判断ができます。
失敗パターン2: 接続方法を確認しないまま購入
「USB-Cで接続できるはずが、自分のパソコンはUSB-AのポートしかないのにUSB-Cを買ってしまった」といった失敗もあります。
成功のコツ: 購入前に、自分のパソコン(デスクトップなら背面のポート、ノートパソコンなら側面のポート)をカメラで撮影して、どのタイプのUSBポートがあるか確認しましょう。ケーブルで対応できることもありますが、面倒を避けるためにも事前確認がベストです。
失敗パターン3: 付属ソフトの内容を確認していない
多くのオーディオインターフェースには、DAWソフトや音源プラグインが付属します。この内容を確認せずに買うと、実は必要ないソフトばかり…という残念なことになりかねません。
成功のコツ: メーカーの公式サイトで「付属品」や「バンドルソフト」を確認し、「自分が本当に使いそうか」を判断します。高級音源が付属していても、自分のジャンルに合わなければ意味がありません。むしろシンプルに本体だけの方が安く、自分好みのソフトを後から選べます。
2025年版・初心者向けオーディオインターフェース選びの最終チェックリスト
記事の最後に、購入前に確認すべきポイントをまとめました。以下の項目にチェックを入れてから購入を決めれば、まず失敗しません。
- ☑ 自分の用途に必要な入出力数が確認できた
- ☑ レイテンシーが5ms以下(またはスペック表に記載がある)
- ☑ 自分のDAWに対応している
- ☑ 使用予定のマイク・楽器と端子タイプが合致している
- ☑ パソコンの接続方法(USB Type-C、USB 3.0など)と合致している
- ☑ 最新のOS(Windows 11、macOS 14以上など)に対応している
- ☑ 予算内で納得できるスペックか
- ☑ ユーザーレビューや評価を確認した
これらをクリアすれば、実務的には十分です。
まとめ
オーディオインターフェース選びで最も大切なのは、**「自分の用途と予算を明確にすること」「スペック表だけでなく、実際の使い勝手を想像すること」**です。
この記事でお伝えした5つのポイント(入出力数、レイテンシー、サンプリングレート、予算、ドライバーサポート)を押さえれば、2025年の市場で後悔しない選択ができます。初心者なら10,000円~20,000円帯の標準モデルから選び始めるのが、コストパフォーマンスとしても最適です。
次のアクションステップとして、今すぐ実装してほしいのは以下の3つです:
- 自分の用途を書き出す(「ボーカル+ギター配信」など具体的に)
- パソコンのポート仕様を確認する(USB Type-Cか、USB 3.0か、など)
- 候補の製品3つを絞り込む(メーカーサイトでスペック比較)
これら3つが済んだら、実際に購入してDTMライフをスタートさせてください。最初の1台を選ぶ経験は、あなたの音楽制作スキルと同じくらい大事な財産になりますよ。応援しています!
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